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子宮頸がんワクチン勧奨中止から5年・弁護団が治療法開発求める

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2018年6月15日の中日新聞より

車いすに乗る原告女性(左)と母=名古屋市内で

子宮頸(けい)がんワクチンの積極的な接種勧奨を国が中止してから五年となった十四日、ワクチンで全身の鈍痛や知覚障害といった健康障害が出たとして国と製薬会社二社を訴えている全国の原告と弁護団は「被害を回復し、治療法の開発や診療体制の整備を含む必要な施策を行うことを求める」との声明を出した。

名古屋原告団は愛知、岐阜、三重など六県に住む十七~二十三歳の女性十七人。原告の一部が同日、名古屋市で会見し、谷口鈴加代表が「被害者と家族が置かれている状況は五年前と変わらない。国と製薬会社はきちんと(副作用について)検討してほしい」と訴えた。

名古屋地裁ではこれまで七回の審理があった。原告側は副作用で関節の痛みや記憶障害などが出たとして、国と企業に、副作用と認めた上で責任を明確化して医療体制整備などの対策と再発防止策を講じるよう求めている。製薬会社のグラクソ・スミスクラインとMSDは「症状とワクチンの関連は明らかではない」と反論している。

 

重くなる障害で母親を認識できず 名古屋の原告女性

原告団の一員で名古屋市内に住む女性(22)は二〇一一年にワクチンを接種した直後から足の痛みに悩まされ、やがて車いすを使う生活になった。昨年十一月ごろからは認知機能に障害が出るようになり、家族も分からない状態に。母親は「こんなことになるなら、接種させるべきではなかった」と悔やむ。

市からの「お知らせ」もあって、女性は十五歳だった高校一年の七月と九月に接種した。二回目の直後に、右の手足にしびれが出るなど体調が急変。楽しかった高校生活は暗転し「足を切りたい」と思うほどの激痛に襲われるようになった。軽音楽部の活動もできず、念願だった薬学部の受験を断念した。

一六年十一月には名古屋地裁に出廷し、口頭弁論で「つらくて死にたいと思ったこともある。私たちの訴えを認めてください」と、意見陳述した。当時から体の痛みに加え、頭痛や吐き気に悩まされていたが、認知機能ははっきりしていた。

だが、通信制で大学卒業の資格を取ろうと決めた一七年十一月ごろから悪化。やがて家族を認識できなくなった。

最近は母親に向かって「ママに会いたい」と言うこともある。「知らない人と生活している」と思ってしまうからか、元来の性格の明るさは失われ、自室でふさぎ込みがちになった。

母親は「私もつらいが、本人はもっとつらいと思う」。治療法が確立されておらず、対症療法のために鹿児島大医学部(鹿児島市)まで新幹線で何度も通った。「こんな副作用の可能性があるのに、国が予算を付けて接種するべきワクチンではない。その必要性に乏しい」と母親。「早く国や製薬会社が真剣に、治療法の確立に取り組むようになってほしい」と話す。

子宮頸がんワクチン接種率1%未満に

子宮頸がんの原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)の感染を予防するワクチンは、世界百三十カ国以上で承認されている。日本では二〇一〇年に国が費用助成を始め、各自治体も補助を出すようになったため、ほぼ無料で接種できるようになった。

その後、健康被害の報告が相次ぎ、厚生労働省が一三年六月十四日、接種の積極的な勧奨をしないよう都道府県知事に通知。こうした影響で現在の接種率は1%未満となっている。

一方、罹患(りかん)者数は年間約一万人で、約三千人が死亡しており、日本産科婦人科学会などは「ワクチンは予防に有効」として、積極的な接種勧奨の再開を求めている。

訴訟は名古屋と東京、大阪、福岡の各地裁で一六年七月、一斉に起こされた。原告は計百二十三人。

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